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2021年7月15日 第639号

東借連総会初の書面議決
緊急事態宣言で総会の開催中止
総会議案は賛成多数で可決
東借連ホームページに運動方針を掲載

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ホームページに掲載された第37回定期総会議案書

 5月23日開催予定の東借連第37回定期総会は新型コロナ感染症の影響を受け、初の書面議決総会となった。
 総会代議員30名中、28名の代議員から書面議決書が提出され、運動方針案・決算報告・監査報告・予算案は28名の賛成で可決された。次期役員は23名の賛成、保留2名で選出された(新役員は1面に記載)。なお、総会議案書の運動方針案は東借連のホームページの東京借地借家人新聞のページから閲覧できる。
 総会には、16団体・個人からメッセージが寄せられた。全国借地借家人組合連合会、日本共産党東京都議会議員団、国民の住まいを守る全国連絡会、自由法曹団東京支部、全大阪借地借家人組合連合会、東京東部法律事務所弁護士西田穣、新建築家技術者集団東京支部、生活協同組合消費者住宅センター、東京消費者団体連絡センター、東京多摩公団住宅自治会協議会、白石・穐吉法律事務所、弁護士種田敏和、弁護士田中英雄、中小建設業制度改善協議会、特定非営利法人建築ネットワークセンター、三多摩法律事務所以上。

第1回理事会
6月24日開催

 第1回理事会を開催し、書面議決総会の結果を確認した。夏季研修会を9月4日午後1時半から豊島区民センター(予定)で開催する。常任弁護団の西田穣弁護士を講師に「借地の契約、更新、解約までの入口から出口までの法律知識」をテーマに開催する。定員は30名に限定。

総会で選出された新役員

会 長 細谷紫朗(多摩)
副会長 桜井良雄(大田)
副会長 浅子義光(足立)
事務局長 高橋雅博(城北)
会 計 若色栄一(足立)

理 事 阿部大乗(城北)
 〃  菊池 健(大田)
 〃  井上とも子(城北)
 〃  斎藤 勝(多摩)
 〃  都丸征将(多摩)
 〃  渡辺 創(多摩)

評議員 中野信子(城北)
 〃  花崎祐子(城北)
 〃  三上俊雄(城北)
 〃  磯 義仲(太田)
 〃  小林節子(大田)
 〃  小泉次雄(大田)
 〃  寺崎敏明(多摩)
 〃  川合謙二(多摩)
 〃  深井泰義(足立)
 〃  藤本貫治(足立)

会計監査 末久修一(城北)
 〃  芝崎貴子(多摩)


アパマンの不誠実な対応
賃借人の修繕請求を無視する
退去時に組合役員立ち合い
過剰な原状回復費の請求撤回させる
小平市

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湿気で破損した流し台の下の収納庫

 小林さんは、アパマンショップの仲介で小平市栄町の1Kのアパートを2017年に契約した。
 入居直後からお勝手の床の湿気でカビが発生し、昨年の夏流し台の下の収納庫の床が腐って、穴が開いた。アパマンに修理を依頼したが、担当者は「今修理すると全部入居者の負担になる。入居者の負担は4割で15万円払ってもらう」と、入居者が換気をやらないからだと入居者の責任を問うばかり。その後、お勝手の床まで腐ってきた。何度修理を依頼してもアパマンの態度は入居者が負担しなければ修理しないという対応で、小林さんは不信感からアパートの退去を決断し、退去後の原状回復で不安を強め、多摩借組に相談した。
 今年の4月9日に組合役員が退去に立ち会ったところ、アパマンの社員と立会い業者が来た。お勝手のカビや収納庫の床の破損は建物の欠陥であることを認めた。しかし、タバコのヤニの特別清掃等で3万円を請求してきたが、その場での清算は拒否した。
 組合から通知を出し、契約書で明渡しの際に退去費用4万8千円を支払う特約があるが、特約がクリーニング費用であるならヤニのクリーニング費用に充てるべきであり、退去費用の定額以上の負担には応じられないと通知したところ、2か月後アパマンは3万円の請求を撤回した。