2021年3月15日 第637号
オンラインで開催された東借連理事会 |
東借連第16回理事会は、2月18日午後18日午後6時からZoomを使ってオンラインで開催された。
細谷会長の報告後、高橋事務局長から拡大集計報告等が報告された。
討議事項は、(1)東借連第37回定期総会の開催について、日程は当初3月7日を予定していたが新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態宣言が出ているため延期となった。5月に開催を予定し、豊島区内の会議室で行う予定。また第4回評議員会も4月に延期する。
(2)新たな住生活基本計画変更案とパブコメ募集について賃借人無視の住宅政策の転換が必要と確認した。
(3)家賃補助創設等署名運動の取り組みについては取組みを強化し3月末を目途に署名を集約することを確認した。
(4)最近の相談事例について役員間で意見交換した。
(5)組織の拡大強化について緊急事態宣言中でもオンラインでの役員会の開催、学習会を取り組むことを確認した。
緊急事態宣言も延長になり、各組合でも相談数が減っており、今後どのように拡大することを目指すかが最大の焦点となっている。東借連一丸となってコロナ禍に負けないよう取り組んでいこうと一致して閉会した。
住宅セーフティネット法が改正され、「新たな住宅セーフティネット制度」が2017年10月からスタートした。
同制度は、(1)住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度、(2)登録住宅の改修・入居への経済的支援、(3)住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援以上3つの柱からなる。住宅確保要配慮者は、高齢者世帯、障害者世帯、子育て世帯、被災者世帯、低額所得者(月収15万8千円、収入分位25%以下)、その他と大変範囲が広い。低額所得者の入居負担軽減のための支援措置として、家賃低廉化費用として国費上限2万円、地方自治体が上限2万円で合計4万円の補助が賃貸人に支給される仕組みも設けた。
登録住宅は昨年まで伸び悩んだが、国の登録住宅17万5千戸の目標(21年3月まで)を超過し、26万3千戸に達した(2月17日現在)。東京でも1万4千戸を超えた。登録が進んだ要因は、神戸大学の平山洋介教授の調査によると、大半が現在入居している住宅で、大東建託やビレッジハウスなどの2つの会社が登録実数の9割近くを占めているという。要配慮者が入居可能な住宅は約1万戸程度しかない。
要配慮者の居住支援の実績(図表参照)は、2017年から2019年の3年間で改修への支援216戸、家賃低廉化支援164戸、家賃債務保証料低廉化23戸と少ない。家賃低廉化(入居者の家賃負担の軽減)のある専用住宅の登録が全く進んでいないことが明らかになった。