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2020年1月15日 第630号

全借連第33回定期総会開催
田中祥晃会長以下25名の新役員選出

全借連33回定期総会(12月7日・8日京都石長松菊園)
全借連33回定期総会(12月7日・8日京都石長松菊園)

 全借連第33回定期総会は昨年12月7日・8日に京都市の石長松菊園において開催され、東京から8名の代議員が参加した。中村副会長の開会挨拶の後、議長団に東借連の若色代議員、長借連の小林代議員が選出され、総会の議事が進められた。田中会長から主催者を代表して「昨年12月に病気で引退を表明し、三役会議が機能しなくなった。体も回復し、もう1期会長を継続し次期総会には責任をもって次期三役を選出できるように頑張りたい」と力強く挨拶があった。

全国から8名代議員が報告

 運動方針案が細谷事務局長より提案され、要求運動の成果では9月に行われたドイツの訪日議員団との懇談会で住宅政策をめぐって貴重な意見交換ができたことが強調され、借地借家人の要求課題の取組み、組合員が主人公の強大な組合づくり等について報告された。
 討論では全国から8名の代議員が発言し、東京からは大田借組の桜井代議員が地上げ屋・底地買い業者と組合が交渉し、借地借家人の権利を守って活動した経験が報告がされた。城北借組の高橋代議員からは東京都などに住宅セーフティネット法を機能させ、公営住宅の建設を求めて運動した取組み等が報告された。
 総会第2日目は、神戸大学の塩崎賢明名誉教授より「近年の災害と住宅復興の課題」について基調講演が行われた。
 総会では運動方針・決算報告・予算案が採択され、新役員に田中祥晃会長、細谷紫朗事務局長など26名の新役員が選出された。東京からは5名の理事が選出され、東借連の高橋雅博事務局長が常任理事に選出された。


4月に春季研修会
東借連常任弁護団会議

東借連常任弁護団会議(城北法律事務所)
東借連常任弁護団会議(城北法律事務所)

 東借連常任弁護団会議が昨年12月17日に城北法律事務所で開催され、弁護団と東借連役員合計9名が参加した。会議では、東借連春季研修会を4月5日の午後1時半から豊島区内で開催し、種田和敏弁護士が担当することが決まった。研修会は借地借家問題の相談事例について参加者に3択で解答してもらい、正しい回答と解説を弁護士が行う。会議終了後、恒例の忘年会を別会場で行った。


弁護士より調停申立書
無理難題の請求が
更新契約を締結し賃料を大幅増額請求
新宿区

新宿区神楽坂附近の公園
新宿区神楽坂附近の公園

 新宿区内に住む大田さん(仮名)は築45年の賃貸マンションに住んでいる。
 10月4日付の民事調停申立書が弁護士から届いた。驚いた大田さんは組合に相談にきた。
 申立内容は「賃料増額に応じること」。「増額分の敷金補填をすること」。「賃貸期間を2年とする更新契約を締結すること」と綴られていた。この2年とする更新契約が普通借家契約なのか定期借家契約なのかは明記されていない。
 その後10月9日付の訂正申立書が届き、金額訂正があった。増額の値上げ幅が大きく、法定更新も認めないと受け取れる調停申立のため組合に入会し、再度相手方弁護士から調停期日等書面が届き次第相談することになった。
 弁護士であるにもかかわらず法的に有効ではないと思われる請求例が増えている。組合では組合員の正当な主張を応援していく。