2019年4月15日 第625号
都市整備局交渉で発言する細谷会長(左端) |
昨年10月に東京住宅運動連絡会(東京住宅連)が都市整備局に提出した「2019年度東京都予算等に関する要求書」に対し本年2月に文書で回答された。東京住宅連では再質問を提出し、3月20日都市整備交渉を行った。本年4月1日から組織改正で「住宅政策本部」が都市整備局から分離独立することを受け、本部設置を機に都の住宅政策の抜本的な拡充強化を求めて交渉を行い、東借連から都営住宅への若者単身者の入居可能とする制度改革など8項目に対して質問を行った。
【要求】都営住宅の新規建設をはじめとする供給戸数を大幅の増加。
【回答】都営住宅の既存ストックの有効活用を図り、住宅セーフティネットの中核としての機能を果たせるよう取り組む。
【要求】新たな住宅セーフティネット制度がスタートしたがセーフティネット住宅の登録が進んでいない原因。とくに家賃低廉化のある低額所得者の専用住宅の登録を積極的に促進してほしい。
【回答】これまで都は、制度発足以来、区市町村や不動産団体等を通じた制度の周知を行うなど、登録促進に向けた取り組みを行ってきた。しかしながら、賃貸住宅の所有者など関係者に制度が十分に浸透していないこと、事務や手数料の負担感などが登録の進まない要因と考えている。
国は、登録申請手続きの事務負担の軽減ため、制度を改正し、申請手続きを簡素化した。あわせて、手数料は都で条例を改正し無料化した。今後とも区市町村と連携しながら、登録制度の普及啓発に取り組んでいく。
【要求】借地人の所有する建物の耐震化工事に対する助成の強化。借家の耐震化工事が無理なくできるように、貸主や借家人への助成を。
【回答】都では建物所有者である借地人についても、都が実施する住宅の耐震化助成事業において、耐震補強工事の助成申請が可能。借家の耐震化も重要と考えており、借家の貸主の方も助成の対象としている。
【要求】収入が少ない不安定就労の若者が住宅を失った場合の住宅の確保や支援策について。
【回答】若年の不安定就労者など低額所得者をはじめとする住宅確保要配慮者の居住の安定確保のため、住宅セーフティネット機能の強化に向けた取組みを実施している。本年2月、住宅政策審議会の中間のまとめが発表され、その中で就労事業との連携のもと一定の条件下で就労氷河期世代等の若年単身者の入居を可能とする仕組み等について提言を頂いている。
【要求】底地買い業者の悪質な行為を規制する対策の強化を。
【回答】宅地建物取引業法は、賃貸では、代理・媒介業務が対象であり、自ら賃貸を行う業務は対象外となるが、底地の買取りを執拗に求める行為は、認定できた違反に対しては行政指導・行政処分等厳正に対処する。
北区豊島商店街 |
北区内に住み、昭和29年から借地している木田さん(仮名)は、3月の西武百貨店の「無料相談会」にやってきた。
底地買い業者から「底地を買ってほしい」、「地代は業者に払ってほしい」と通知があったという。組合は、「登記簿で真の地主を確知し、地代は払い続ければよい。底地は買い取り可能な価格であれば買ってもよいのでは」と回答した。
木田さんはすぐに決着すると考えており、組合には入会せず交渉を行ってみるとのことだった。
その後、組合事務所に相談に来られ、登記簿で地主は変わっていないので、業者への地代支払いを拒否し、底地も買い取り不可能な価格だったため拒否すると強硬な態度になり、賃料未払い、契約解除も辞さないとほのめかしたという。今後業者とのやり取りは書面にて行い、地代は登記簿の地主に払い続けるようアドバイスした。
組合にも入会し、「通知や嫌がらせ等があったらすぐに連絡する」とのことになった。
ブラック地主家主NOのステッカーを玄関の目立つところに貼ってもらうことにした。「頼もしい組合が味方に付いたのでほっとした。これで安心して住み続けられる」と笑顔で帰路についた。
■城北借組「西武デパート相談会」
5月22日(水)・23日(木)午前11時~午後5時まで4時半受付終了(昼食休憩午後1時~2時)、池袋西武百貨店7階くらしの相談コーナー。連絡・(3982)7654。
■多摩借組「定例法律相談会」
5月18日(土)午後1時30分から組合事務所。相談者は要予約。
「第35回定期総会」 5月26日(日)午後1時開場、1時20分開会、立川市柴崎会館2階集会室(多摩都市モノレール柴崎体育館駅徒歩5分、立川駅南口徒歩15分)。連絡・042(526)1094。
■葛飾借組「定例相談」
毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。
「第47回定期総会」4月21日(日)午後1時20分から足立区学びピア・研修室2。連絡・(6806)4393。
■大田借組「理事会」
4月18日(木)午後6時30分から大田区消費生活センター。連絡・(3735)8481。
■借地借家法改悪反対全国連絡会「学習交流集会」
5月11日(土)午後1時30分からUR赤羽台団地12号棟1階集会場(JR赤羽駅から徒歩10分)。「民法改正と賃貸借契約の諸問題」をテーマに東借連常任弁護団西田穣弁護士が講演。連絡・042・(526)1094 東借連細谷まで。