2018年1月15日 第610号
新年明けましておめでとうございます。
昨年の12月には東借連は、全借連と共催して創立50周年の祝賀会を開催し、多くの組合員、組合役員、諸団体の皆さんのあたたかい励ましをいただきました。来賓の皆さんの祝辞、全国各地の組合の元気な姿を見せていただき、あらためて借地借家人組合の存在の重さを実感した次第です。
組合員の皆さんの一つ一つの相談にしっかりと答えられる活動をもっと進めるとともに国民みんなが安心して住み続けられる社会の実現をめざして運動を強化していくことをあらためて決意する次第です。
全借連・東借連は「戦争は私たちの命と財産、住み続ける権利を奪う」ものであるとして、戦争反対をかかげ、戦後の平和の礎である憲法9条を守ることを使命としてきました。
安倍内閣は、昨年の総選挙で憲法の改憲発議ができる3分の2の議席を占め、今年の通常国会で9条改憲の発議をしようとしています。私たちは、このような策動を許さないためにも全国市民アクションが呼びかけた「安倍9条改憲NO!」の国民署名に取り組むことを昨年の全借連総会の決議として採択しました。
9条改憲NO!平和と住み続ける権利を守る運動に一層のご理解とご協力をお願い致します。組合役員一同その運動の先頭に立って全力を尽くすことを誓って、新年のご挨拶とさせていただきます。
記念講演をする野澤千絵東洋大学教授 |
日本住宅会議の総会とシンポジウムが12月16日、東京大学で開催された。シンポジウムでは、話題の「老いる家崩れる街」の著者の東洋大学理工学部教授の野澤千絵氏より「住宅過剰社会からの脱却」をテーマに記念講演が行われた。野澤氏は世帯数を大幅に超えた社会がすでにあり、空き家が右肩上がりに増えているにもかかわらず、将来世代への深刻な影響を見過ごし、居住地を焼き畑的に広げながら大量に住宅をつくり続ける社会を住宅過剰社会の到来と警鐘し、脱却に向けて、開発規制と都市計画区域の見直し等を提言した。
3人の学者・弁護士からコメントがあり、空き家の背景として、地方では土地が売れない負動産になっており、明治以来の相続や登記制度によって土地などの不動産の所有権が放棄できないなどの問題点が指摘された。
家主変わった途端 値上げ請求
連名の値上げ拒否通知に因縁
杉並区阿佐ヶ谷の川上さん(仮名)は、現在の賃貸マンションに約10年前から住んでいた。今年の春に、家主の変更があった途端に、新家主から家賃の値上げが請求された。前家主が「家主が変わるけれど今まで通りの家賃でいいですよ」と言われたことを新家主に伝えると、私はそのようなことは聞いていないと話し合いには応じない姿勢を示した。ネットで検索し組合に相談に来た。
家賃の値上げ・値下げは双方の合意が原則であり、一方的な値上げは認められない旨を相手に通知すること。その際、一人より二人、多くの連名で通知した方がいいとアドバイスをした。結果、4名居住者の連名で新家主に通知した。それから、半年後「通知書に無理やり押印させられた」と退去者が出たことを理由に、家主は「首謀者としてその責任を取らなければ訴訟を起こす。回避したければ値上げを認めろ」という通知が年末に送られてきた。
川上さん、組合と相談しながらこのような脅しには屈しない決意で頑張ることにした。