2017年10月15日 第607号
学習交流集会で報告する細谷事務局長 |
住み続けられる家賃制度に
細谷事務局長が借地借家人実態報告
借地借家法改悪反対全国連絡会主催の「学習交流集会」が9月30日午後1時30分からUR赤羽台団地集会場で60名が参加して開催された。
講演は東京都公社自治会協議会の奥脇茂事務局長より「家賃とはなにか、どうあるべきか」とのテーマで行われた。家賃を考える前に「住まい」について、国連人間居住会議(ハビタット)事務局による7つの住まいの定義を説明した。国連は居住の権利は基本的人権と位置づけ、日本政府は宣言に調印し、努力する義務が課せられているにもかかわらずこの義務を怠っていると批判した。
講演する奥脇茂氏 |
奥脇氏は、家賃とはなにか、家賃が成立する歴史、現代の日本の家賃はどのように決められているか、公社住宅の家賃算定の仕組みについて資料に基づき詳細に報告した。家賃はどうあるべきかでは、「すべての国民が安心して持続可能な住宅確保ができるよう、適切な住居費負担率を所得の10%以下に定める」等5点に渡って問題提起を行った。
続いて、公団・公社・公営住宅の各自治会の代表がそれぞれ報告を行い、東借連の細谷紫朗事務局長が最近の民間の借地借家人のめぐる実態について、多摩借組の組合員調査を基に月収に占める家賃の割合が31%超の割合が70%と、民間の借家人は高家賃負担で苦しんでいる実態等を報告した。
更新料の支払約束なく
更新に関する合意書の作成拒否
足立区
東武鉄道の梅島駅前 |
足立区梅島地域で宅地約35坪を賃借する山川さん(仮名)と同じく宅地約27坪を賃借する田中さん(仮名)の2人は、9月地主の代理人と名乗る不動産業者から「地代及び更新料に関する通知書」を受取った。
通知書には山川さんに地代150円増額と更新料230万円の請求が明記されていた。田中さんには来年12月12日の期間満了前に「更新に関する合意書」と土地賃貸借契約書が届けられた。
両名は地元区議に相談し、組合を紹介される。組合では来訪に当り前回更新時の契約書、地代領収証、その他関係書類を持参するよう伝えた。
山川さんは土地賃貸借契約書を持ってなく、地代は半年分後払いと判った。本年7月22日に20年の期間が満了して契約は自動更新している。更新料も支払約束はないので払う必要はなく、地代増額も相当額を提供すればよく、地代を受取らない時は供託するよう説明した。
田中さんも契約書はなく、仮に合意書に署名捺印すると更新料、地代増額に応じることになるので合意書の作成を拒否し、業者には土地賃貸借契約書の更新料の支払約束のある特約条項削除を要求し、応じない旨を通知するよう説明した。
地主に相続が発生しても土地の登記簿、業者に委託したのに委任状も添付しない地主のやり方に不信感が募る。
■城北借組「西武デパート相談会」
11月15日(水)・16(木)午前11時~午後5時(午後1時~2時昼食休憩)まで、池袋西武百貨店7階くらしの相談コーナー。連絡・(3982)7654。
■多摩借組「定例法律相談会」
11月11日(土)午後1時30分から組合事務所。相談者要予約。
「借地借家問題市民セミナー」
11月17日(金)午後6時30分から武蔵野公会堂(JR吉祥寺駅南口徒歩2分)。連絡・042(526)1094。
■葛飾借組「定例相談」
毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。「学習相談会」
11月19日(日)午後1時から足立区梅島住区センター。連絡・(6806)4393。
■大田借組「バス旅行」
10月29日(日)・30日(月)の1泊2日で新潟県津南温泉。連絡・(3735)8481。
■2017年「住宅研究・交流集会」
10月14日(土)午後1時30分から台東区・上野区民館401集会室(東京メトロ湯島駅徒歩3分)。基調講演「住宅政策とセーフティネット」平山洋介神戸大学院教授他。資料代500円。連絡・住まいの改善センター(3837)7611。
■全借連「東日本理事会」
11月18日(土)午後1時30分豊島区内。連絡・(3982)7277。