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2013年11月15日 第560号

2013年住宅研究・交流集会

―脱法ハウス問題と高齢者・若者・女性の住宅施策を考える―

住宅研究・交流集会(10月6日、新宿区内)
住宅研究・交流集会(10月6日、新宿区内)

 2013年住宅研究・交流集会が10月6日午前11時から新宿区保育プラザで95名の参加で開催された。特別企画「脱法ハウス問題と解決への提言」では、住まい連代表幹事の坂庭国晴氏より「脱法ハウス第4次調査の発表と国交省の対応」について報告があり、入居者の実態では20代から30代の若者が87%を占め、女性単身者も46%を占めている。国土交通省への申入れで、URのシェアハウスなど知人同士が集まって居住する物件は「寄宿舎」ではなく「住宅」として認定するとの新たな見解が明らかにされた。
 新建築家技術者集団全国幹事の鎌田一夫氏は、シェア居住については、住居としての基準を厳しく守らせる一方で、健全なシェア居住を育成するための提言を発表した。
 午後からのシンポジウムでは、高齢者・若者・女性の住宅問題について報告があり、国立保健医療科学院の阪東美智子氏は、在宅介護・医療が推進され老後に住み続けられない住宅が増える一方で、サービス付高齢者向け住宅は7割以上が25㎡以下の居室で台所も浴室もなく、自立をサポートする「住宅」になっていないとの指摘がされた。
 各分野からの報告では、全借連の田中祥晃会長が「民間賃貸住宅での高齢者・若者・女性からの相談の特徴」について報告し、木造民間賃貸住宅の取壊し、賃貸マンションへの建て替えが進み、多くの借家人が立ち退きを迫られ、若者や高齢者が住める低家賃住宅が不足していると指摘した。


高額な更新料は払えない!

足立区五反野の矢代さん
契約書の作成には要注意
時価の一割の更新料支払い特約

足立区五反野駅近くの住宅地
足立区五反野駅近くの住宅地

 東武鉄道伊勢崎線五反野駅から徒歩10分の場所に宅地約19坪を賃借中の矢代さん(仮名)は本年10月末で20年の更新期限を迎える。前回は更新料200万円を支払い合意更新した経緯がある。今回は前回と違い年金生活者になり高額な更新料の支払いはできないので、知り合いの組合員に組合を紹介してもらい事務所を訪れた。
 組合では持参した土地賃貸借契約書を吟味してみると特約条項に更新料について「期間満了の際、更新する場合は土地の時価の一割を賃借人は賃貸人に支払うものとする」と書き込まれていた。この場合「土地の時価の一割」の文書が一義的かつ具体的な更新料の合意に該当するかが問題となる。八代さんは支払わない方向で地主に対応し、話し合いは応じることにした。また、10月末に11月分地代を受領した場合は法定更新を主張する。受領を拒否された場合は直ちに法務局に供託するよう助言した。
 前回のように高額な更新料を支払い、契約書の特約条項に安易に判を押してしまわないよう、今後は契約書に注意して目を通すよう指導した。


組合の催物とお知らせ

■城北借組「西武デパート相談会」
  12月11日(水)・12日(木)午前11時~午後5時(午後1時~2時昼食休憩)まで西武デパート7階。
  江東支部「借地借家問題講座・相談会」
  12月1日(日)午後1時半から江東区総合区民センター(都営地下鉄新宿線西大島駅徒歩1分)連絡・(3982)7654。
■葛飾借組「定例相談」
  毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
  毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。連絡(3882)0055。
■荒川借組「夜間相談会」
  毎月第1・第3水曜日午後7時から組合事務所。
  「法律相談」
  毎月第3金曜日の午後7時から組合事務所。相談者は要予約。連絡・(3801)8697。
■北借組「法律相談」
  毎月第1・第3水曜日午後7時から赤羽会館。連絡・(3908)7270。
■多摩借組「定例法律相談会」
  12月7日(土)午後1時半から組合事務所。相談者要予約。
  「学習交流会」
  11月21日(木)午後1時半立川市子ども未来センター。連絡・042(526)1094。
■大田借組「第6回理事会」
  12月16日(月)午後6時半大田区消費者生活センター。理事会終了後忘年会。連絡・(3735)8481。