日本住宅会議の2012年サマーセミナー |
いわき市内の木造仮設住宅 |
2012年日本住宅会議サマーセミナーは、「東日本大震災の復興はいま─原発事故とつなみの被災地で」と題するテーマで、9月3日~5日福島県いわき市のスパリゾート・ハワイアンズで62名の参加で開催された。
はじめに、鈴木浩福島大学名誉教授が「東日本大震災の被害と復興」をテーマに基調講演を行い、福島県・宮城県・岩手県の被害と1年6か月経過した復興の課題や問題点、みなし仮設住宅の問題、原発被害の賠償問題、木造仮設住宅の建設等について、8人の専門家から幅広い角度から分析した内容が報告された。
とくに、原発被害の賠償問題では、居住が制限されている3つの地域がシーベルトの量で慰謝料の格差が生まれ、大半の自主避難地域は1回で大人で8万円のみという人を馬鹿にした賠償基準になっていること等が報告された。いわき市の弁護士の渡辺淑彦弁護士は「弁護士が介入し権利を主張することで賠償が安くなるケースも起きている」など苦悩を語っていた。
3日目は、応急仮設住宅建設協議会の本部長の和田正光氏の案内で、優れた性能を示した木造仮設住宅の現地や建設現場、津波で大きな被害が出た薄磯海岸等を視察した。
法務省民事局参事官室では、災害時に適用される「罹災都市借地借家臨時処理法」を現代社会によりふさわしい法律にするために、同法の見直しに向け検討を行ってきた。この度、これまでの検討結果を担当者素案として取りまとめ、これを公表し、8月1日から8月31日までパブリックコメントを募集した。
現行法では、震災等で住居を失った被災者の保護目的として優先借地制度、優先借家制度等が設けられているが、法務省では建物賃借人保護として過大であり、復興の妨げになると指摘。一方、東京など大都市では大災害の発生で、借地借家人も深刻な被害を受けること必至であり、見直しの議論が注目される。
私道の奥の旗竿敷地(写真は記事と関係ありません) |
品川区に住む大沢さん(仮名)は戦後間もなくこの地を借りて住んでいた。築60年以上経過した建物だが私道の奥深くの旗上の敷地で再建築不可のために建て替えもできず現在にいたっている。
20年前の更新時には、父親が現役で働いていたこともあり更新料を支払って更新してしまった。今回、地主の息子で不動産業を営む者から詳しい計算書付で更地価格の3%の260万円の更新料の支払いと地代を10%値上げして更新するように請求された。
様々なところに相談したところ知人から借地借家人組合があることを紹介された。7月に期間が満了していることもあり、急いで解決しないと権利が不安定になるのではないかという心配とこのような高額な更新料は支払えないと組合に相談にきた。
組合では、出来たばかりの更新料解決マニュアルを紹介しながら、契約書には更新料支払特約がないことから支払う義務のないことを説明した。しかも、更新の条件に次回以降には更新料を支払う約定が入っており、その金額で合意できない時は不動産鑑定士の鑑定に従う旨の趣旨が記載されていた。
直ちにこのような条件では合意できない旨を通知するとともに更新料の支払いを拒否し、法定更新で頑張ることにした。
■城北借組「西武デパート相談会」
10月17日(水)・18日(木)午前11時~午後5時(午後1時~2時昼食休憩)まで西武デパート7階。
「法律相談」
10月19日(金)午後2時から組合事務所。連絡・(3982)7654。
■葛飾借組「定例相談」
毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
毎月第2日曜日午後1時から2時まで組合事務所。連絡(3882)0055。
■荒川借組「夜間相談会」
毎月第1・第3水曜日午後7時から組合事務所。
「法律相談」
毎月第3金曜日の午後7時から組合事務所。相談者は要予約。連絡・(3801)8697。
■北借組「法律相談」
毎月第1・第3水曜日午後7時から赤羽会館。相談者は要予約。連絡・(3908)7270。
■世田谷借組「相談会」
毎月第1土曜日午後2時~7時まで組合事務所。連絡・(3428)0828。
■多摩借組「定例法律相談」
10月6日(土)午後1時30分から組合事務所。
「奥日光旅行」
10月13日(土)・14日(日)1泊2日。奥日光湯元温泉おおるり荘参加者募集。連絡・042(526)1094。
■大田借組「借地借家トラブル講座・相談会」
10月19日(金)午後6時半大田区文化の森、10月26日(金)午後6時半大田区消費生活センター。連絡・(3735)8481。
■2012年「住宅研究・交流集会~新たな住宅政策・住宅憲章をめざして」
10月27日(土)午前11時~午後5時、新宿区・保育プラザ2階研修室JR市ヶ谷駅から徒歩15分。住まい連など3団体の共催。