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記者会見をする坂庭住まい連代表幹事と全借連の細谷事務局長(右)
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2024年の元旦に起きた能登半島地震から2カ月が経過しようとしています。マグニチュード7・6の活断層地震が能登半島地域を襲い、2月16日現在石川県で7万棟を超える住宅被害が発生し、新潟県・富山県でも合計2万6千棟の住宅被害が発生しています。住宅団体では国民の住まいを守る全国連絡会、住まいの貧困に取り組みネットワークなど3団体は2月1日に岸田総理大臣と政府に「被害者救済と早期の住居確保、住宅復興についての要請書」を提出しました。
住まい連代表幹事の坂庭国晴代表幹事と参加団体の全借連の細谷紫朗事務局長は、2月1日午前に要望書提出後に国交省の記者クラブで記者会見を行いました。
要望書では既存制度や過去の前例にとらわれず、必要なあらゆる措置を講じるよう7項目について要請しました。(1)避難所の安全・衛生な生活環境の確保、水や食料はいうまでもなくTBK(トイレ・キッチン暖かい食事・ベッド)を全ての被災者に届け、生活環境を人間的なものにすること。(2)関連死の防止、(3)圏外避難する被災者へのケア、二次避難所などに移転する被災者に対して、今後の見通しを示し、ケアに万全を期すこと。(4)仮住まい、住居の確保、被害を受けた住宅の修理について、修理後の住宅に安心・安全に生活できるよう、応急修理に対する支援金を大幅に増額すること。被災者の要望、状況に応じて、応急仮設住宅の建設、「みなし仮設住宅」の提供を急ぐこと。地域の実情に応じて集落やコミュニティの維持・保全に配慮すること。被災者の実情や要望を把握し、既存のプレハブ型の応急住宅に固執することなく、恒久住宅の確保に連続するような新たな技術を用いた住宅の提供に配慮すること。「自力仮設住宅」の建設についても、補助、支援を検討し実施する。(5)恒久住宅の確保、住宅の復興、住宅を自力再建、復興する上で、被災者生活再建支援金では極めて不十分であり、被災者生活支援法を改正し、支援金の額を当面600万円以上にするとともに、適用要件を緩和すること。災害公営住宅についても、機械的一律の建設に陥ることなく、地域の実情に応じて集落やコミュニティの維持・保全に配慮した工法やプランにすること。民間住宅等借り上げ公営住宅も検討する。(6)集落・コミュニティの復興、(7)常設の防災・復興省(仮称)の設置、今回の災害には過去の全国各地の災害の経験・教訓が十分に生かされていない。今後の災害に備えるためにも、常設の「防災・復興省」の設置を行うべきである。 |