2021年1月、札幌市のアパートに居住していた6世帯の住民に、家主から突然「老朽化により、3か月分の賃料免除で年内に立ち退き」を迫る手紙が送られてきました。
本部に相談が寄せられ、北海道に組合がないことから、高齢で保証会社も見つからず、生活拠点から転居できない方2人の居住者が組合に加入し、本部が窓口となり家主に「明け渡しの正当事由が無く立ち退きを拒否」する旨手紙を出しました。
家主は所有するアパートを売却し、購入した会社の代理弁護士から「建替えのため、4か月分の家賃免除と立ち退き料と10年分の保証料を支払う」ことを条件に、明け渡しを求めてきました。
個人で前の家主から3か月分の家賃を免除、立ち退き料なしで退去した人を除き、現在組合員2人が本部を通じ、「家主はアパートの建替えの間、借家を探し、家賃、引っ越し代など借り住まいの費用を負担する事。建替え後のアパートへの入居を認める事」など要求し代理弁護士と話し合いを続けています。
70代の田代さん(仮名)は、「眠れないほど立ち退きで悩み苦しんできました。組合に入り家主が交渉に応じ、今も住み続けていることに感謝しています。高齢で体調も悪く身寄りもないので、40年以上住んできたこの場所でこれからもくらせるよう頑張ります」と語り、2人の組合員が「少しでもお役に立てて下さい」と募金を寄せてくれました。 |