NHKクローズアップ現代は、4月3日に「追跡!令和の地上げの実態 不動産高騰の裏で何が」が放送されました。バブル時代と同様な地上げが令和の時代になっても起きていることに強い怒りと法規制の必要性を強く感じる番組でした。NHKの取材に協力し、情報提供した東借連常任弁護団の種田和敏弁護士から放送後の反響や悪質な地上げ行為をなくすための今後の取組み等について聞きました。
大都市圏を中心に、東日本大震災以降、アベノミクスから始まり、コロナ禍に至っても、不動産価格は、総じていえば、上昇傾向を続けています。そして、コロナ後の景気回復や日銀新総裁の金融緩和政策の継続を踏まえ、首都圏を中心に、更なる不動産価格の上昇の期待もあるようです。そんな中、4月3日にNHKのクローズアップ現代で、「追跡!令和の“地上げ”の実態 不動産高騰の裏で何が」が放送されました。東借連常任弁護団は、NHKからの取材協力に応じ、この放送に向けて、情報提供などをしました。放送では、追い出し目的で、建物に生魚をつるされた件や、建物の周りに足場を組まれ足場に電飾を付けられた件、執拗な嫌がらせが原因で自殺に追い込まれた件など、悪質な地上げ案件が紹介されました。私も、インタビューを受け、住む人の権利を脅かす、悪質な地上げ行為を規制する法律を作る必要があるという趣旨のコメントをしました。放送後、組合員の方だけでなく、たくさんの方から「放送を見た」、「あれはひどい」、「バブルのような地上げが今もあるとは驚き」など感想が寄せられました。放送が、悪質な地上げをなくす世論を形成し、地上げに悩める人が相談につながる一助になればと期待しています。弁護団としては、今後も、地上げ相談110番の企画や、監督官庁である国土交通省への申入れ、国会議員への要請などを検討し、悪質な地上げをなくす取り組みをしていきたいと考えています。 |