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田村智子参院議員 |
3月17日参議院国土交通委員会が開かれ、日本共産党の田村智子議員が家賃債務保証について質問しました。
田村議員は、家賃保証会社フォーシーズの契約条項が消費者契約法第10条違反という最高裁判決が出され、賃借人に対する不当な追出し条項が断罪されたことを受け、全ての家賃債務保証契約から違法な条項を排除するよう国交省に対応を求めました。斎藤鉄夫国交大臣は業界を通じて他の家賃債務保証業者が違法な契約条項を使用していないか、使用している場合について見直しの方針などの調査をしていると答弁しました。
田村議員は、2017年の住宅セーフティーネット法の改正で家賃債務保証事業者の登録制度がつくられたことに触れ、事業の適正化を図ることを目的とした登録制度で違法な契約条項、違法行為が排除できる仕組みになっているのかについて追及しました。全国消費生活情報ネットワークシステムを使った家賃債務保証・家賃保証の相談件数が2017年以降高止まりになっていることや、全借連の家賃保証業者の実態調査が紹介され、人権侵害と思われる深刻な被害事例が紹介されました。家賃滞納というのは生活困窮、収入減少などが主な原因であり、約束しても払えないことが繰り返される危険性があるので、人権侵害の取立てによって法規制しなければ命に係わる深刻な事態が起きかねないと指摘。家賃の求償として借金の取り立てをする事業者に法的な規制がない、登録が義務付けられていないことについて、大臣の認識を問いました。斉藤大臣は、登録制度では貸金業法で規制されているような取り立て行為を禁ずる内部規則等が設けられ、賃借人から求償権の行使に関する相談があれば、内容に応じて当該業者に対する確認や注意喚起など登録事業者に対する指導を行っていくと曖昧な答弁に終始しました。
田村議員は、保証会社の事前審査で審査基準も不明で、低所得者が審査に落とされ賃貸借契約もできない事態にもなり、あまりにも借り手の権利がないがしろにされていると批判しました。 |