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東借連夏季研修会 |
今年度の東借連夏季研修会は、9月4日の午前中、豊島区内で常任弁護団の黒岩弁護士を講師に「よくある借地借家の相談事例」をテーマに開催されました。
はじめに借地権について地裁判決を例に「建物の所有を目的」でなければ借地借家法の適用はなく、契約書に「鋼材置場及び駐車場」と明記され仮設建物が敷地の広さと比べて僅小で未登記の為借地権の適用がなかった事例を解説。次に、デジタル化の促進と借地借家法改正で定期借地・定期借家契約が書面でなくても賃借人の同意があれば、オンラインで契約ができる反面、不利な契約をしてしてしまうデメリットもあるので注意が必要と指摘がありました。また、賃貸人は建物の耐震性が備わってないことを理由に借地契約の解申入れに正当事由がないとした地裁判決が紹介されました。更新料では、地裁の判決「借地の法定更新の際の更新料支払合意も支払慣行も否定した事例」、「更新料支払請求権は客観的に金額が算出できる具体的基準の定めが必要とされた事例」、「調停条項で次回更新時に合意した更新料を支払う」と合意した場合。「地主の更新拒絶に対し借地人は法定更新を主張し協議に応じなかったことが著しい背信行為には当たらないとした事例」などが紹介されました。 |