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2022年4月15日 第650号

ウクライナ侵略をやめ、国連憲章を守ることを求める特別決議
全借連

 プーチン大統領によるウクライナ侵略から1カ月以上が経過し、子どもを含む多くの市民が殺され、ウクライナが奪回した首都キーウ(キエフ)周辺の住民が無差別に殺害され、沢山の遺体が路上に放置されるという報道もあり、深刻な人権侵害が起きています。
 今回の行動は、国連加盟国の主権、独立、領土保全の尊重、武力の威嚇禁止を明記した国連憲章と国際法の明確な違反であり、病院を無差別に攻撃し、原発までも攻撃したことはジュネーブ条約をはじめとする国際人権法違反の戦争犯罪であり、私たち国民の住まいと人権を守る団体として厳しくプーチンとロシア政府に抗議するものです。
 停戦交渉が行われている一方で、ロシア軍が攻撃を続け、停戦交渉を有利に進めようと画策しています。すでに400万人以上のウクライナ人が国外からの避難を余儀なくされ、住まいも生活物資も全てを失っている状態で、プーチン大統領はウクライナから一日も早く軍隊を撤退し、無益な侵略行為をやめることを要求します。日本においても第2次世界大戦後に空襲による消失や強制疎開による取り壊し等によって420万戸の住宅が不足し、1200万以上の人が住まいを失う状態が起きました。ウクライナにおいても戦争終結後には、同じような住宅不足と住宅問題が発生することを危惧します。
 日本国内では、ウクライナ危機に乗じて「憲法9条では国を守れない」「日本も核を共有すべき」などの意見が自民党や維新の会の議員から出ていますが、プーチンのような指導者が出てきたら「核抑止力論」では国を守れないことは明らかです。ロシア非難決議が可決した国連総会特別会合の討論でオーストリアの国連大使は「明らかに安全保障上の懸念があるのなら、戦車ではなく、対話で解決すべきである。最大級の軍隊と核兵器を持つ国が不安を感じるなら、他国に対して武力に訴えるのではなく、協力と対話と軍縮を求めるべきである」と発言。コスタリカの国連大使は「核保有国に対し、核軍縮を誠実に追及するという核不拡散条約義務を順守し、核兵器の開発、保有、使用の威嚇及び使用を禁止し、検証可能な核の枠組みを含む核兵器禁止条約に参加するようすべての国に要請する」と発言し、私たちは両国の発言に全面的賛成です。憲法9条を持ち、唯一の被爆国の日本が平和主義の立場に立ち、核兵器禁止条約に参加し、国連憲章を守り、ウクライナの平和の実現と人道支援の強化を強く求めます。ウクライナに1日も早く平和が訪れることを祈念します。

2022年4月5日
全国借地借家人組合連合会
三役一同

 

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