住まいを守る全国連絡会(住まい連)は、2月22日に中野区の公社自治協事務所において幹事会を開催し、当面の運動課題について討議しました。
坂庭国晴代表幹事より議題が提案され、セーフティネット住宅の現実、東京都住宅マスタープラン、住宅確保要配慮者賃貸住宅促進計画の問題点が報告されました。2月23日現在、セーフティネットの総戸数70万7207戸のうち要配慮者が入居可能な専用住宅空き家が3064戸と総戸数の0・4%しかなく、大東建託、ビレッジハウス(旧雇用促進住宅)が登録住宅の98%を占め、誰のためのセーフティネット住宅か分からない状況が起きています。
東京都の住宅マスタープランについては、各団体・個人からも意見が出され、東京の住まいの貧困、高家賃などの実態が全く反映されておらず、「住まいは生活の基盤であるだけでなく、人権であることを明記すべき」との指摘もありました。全借連の細谷事務局長は都営住宅を住宅セーフティネットの中核の役割を果たすと言いながら、新規建設を抑制し、入居を希望する都民の中でより困窮度の高い人を競わせていると批判し、利便性の名のもとにデジタル化による賃貸トラブルの増加など問題点も指摘しました。
住まい連では、3月23日(水)12時から参議院議員会館で院内集会「公的賃貸住宅、住宅セーフティネットの抜本的改善を」とのテーマで開催します。中島明子和洋女子大名誉教授が基調講演を行い、公営・公社・公団・民間住宅の各団体の代表が報告する予定です。5月には、夏の参議院選挙も見据え、家賃補助制度の実現をめざして院内集会(5月18日予定)を開催する準備を行うことが決まりました。 |