国土交通省が昨年10月に行った家賃債務保証業についての調査によると、管理会社が個人の連帯保証人に代えて、家賃債務保証業者を利用するケースは約8割と急増しています。この内、連帯保証人プラス家賃債務保証業者を利用するケースが1割を占め、家賃債務保証業者が別途連帯保証人を追加する事例も起きています。家賃債務保証業者に対する法的規制がなく、悪質な相談が増えています。最近では、家賃の取り立て以外に賃貸住宅の退去後の原状回復請求を管理会社が保証業者に委託する事例も増えています。
(1)Hさん 30代
新日本信用保証
・原状回復費用が16万円と高額だったため保留とし、明細を求めたが、管理会社は「見積もりは正しい、何を言われても保証会社に回すだけだから不利なのはあなた」と言われる(明細は最後までもらえず)
・管理会社が保証会社に退去費用を請求。
・保証会社から「1週間以内に払ってください」と連絡あり、今後、部屋を借りるさいの審査に響くと思い、やむなく払う。
・しかし、額に不信を持ったため、大家に「裁判しますよ」と内容証明を送ったところ、12万円が返金された。
(2)Tさん 50代
エポス保証
・都民住宅を賃貸借契約。
・都に申請し、連帯保証人を2名(母80代、兄60代)立てる。
・自分(借主)と兄については源泉徴収票のコピーを提出。
・都民住宅の募集には「保証会社可」と書いてあり、必須とは知らなかったので利用するつもりもないし聞きもしなかった。
・賃貸借契約の時になって、はじめて保証会社と契約するよう言われ、どうすることもできなかった。内容についての説明は一切なく「カードを作ればポイントが使えますよ」と言われただけ。
・都に申請し連帯保証人を2名立てている。都民住宅なのに、なおかつ保証会社に強制加入はひどい。※保証会社との契約には緊急連絡先(母)を求められた。
(3)Mさん 全保連
・連帯保証人を立てられないので保証会社と契約。・「審査の結果、連帯保証人を立ててください」と言われる。・「知人でもいいから」と言われ、現在は知人になんとかお願いしているが、これでは連帯保証人を立てられない人は住むことができない。
(4)Sさん 日本セーフティー
・19歳の娘が賃貸借契約する際に父親を連帯保証人とした。・内覧時の資料には、保証会社必須とは書いておらず「総合的に判断した上で保証会社を追加で依頼する場合がある」とあった。
・不動産屋から「娘さんの年収が低いので、保証会社も付けないといけない」と言われる。
・それなら父親名義で契約しますと言ったところ、代理契約は借主が学生に限る、と言われる。しかし父親名義の部屋に娘が住めないなんて、おかしい。
・物件の立地等から、やむなく条件をのんだが、保証会社と契約させられ、さらに保証会社との契約にも連帯保証人(父)を立てさせられた。
・結局はじめから保証会社ありきで、いくらであろうと「年収が低い」と言うのだと思う。不本意な契約をさせられている。
その他
・5万8千円の家賃で16万9千円の退去費用を日本セーフティーに請求された。退去時に金額は言われず、まっさらな紙にサインをさせられた。
・配管に問題があったが直してくれないので退去したところ、違約金とハウスクリーニング料、配管(シリンダー?)の修理代まで請求された。請求は「ほっと保証」に回され「さっさと払え」の一点張り。やむなく子どもの奨学金で工面した。管理会社は保証会社から全額を手にしており、保証会社は死にもの狂いで請求してくる。この理不尽なシステムをどうにかできないか。ちなみに現在の住まいも全保連と身内の連帯保証人の二重保証。
・中国籍。外国人専用のGTNという保証会社。契約する時に「出張費」として7千円払わされた。知識がなかったので払ってしまったが、おかしい。
・家賃滞納をしていないのに、オーロラに勝手に鍵を交換させられた。振り込んだ家賃を、家賃回収代行をしていたオーロラが大家に渡しておらず、大家にしてみたら「滞納している」となり、オーロラに退去の手続きを頼んだようだ。被害者はオーロラを告訴するとのこと。
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