厚生労働省は2021年3月30日付で「『生活保護問答集について』」の一部改正について、「事務連絡」を発出(4月1日施行)(1)「扶養紹介を拒む要保護者の意向尊重の規定を追加。(2)「生活保護手帳別冊問答集」に整理された調査の手順に改正点を明記することとしました。
生活保護の扶養紹介については、「一般社団法人つくろい東京ファンド・生活保護問題対策全国会議」は、2月8日厚労大臣に対し、「扶養紹介についてと実施要綱の改正を求める要望書」を提出。改善を求め、「不要で有害な扶養紹介の根絶を求める」ことを期待する緊急声明を発表しました。
この問題は2月28日に開かれた参議院予算委員会でも取り上げられ、日本共産党の小池晃議員が、生活困窮者の支援を行っている同会の「実態調査」を基に、国会質問で、「扶養紹介は生活保護を必要とする人が申請をためらう原因となっている」として田村厚労大臣に見解を迫り、「扶養紹介は義務ではない」とする厚労大臣答弁を初めて引き出しました。コロナ禍で感染拡大による生活困窮と住まいを失う人々の急増する未曽有の事態が進行する中、全国各自治体が速やかに「新問答」の周知、徹底を図ることが求められます。 |