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講演する中島明子さん
(和洋女子大学名誉教授) |
「狭くて高く生活できない。それでいいの?東京に家賃補助を」という若者の声を聞き、住まいのことを考える集会が2月8日の午後東京都内で開催されました。
司会の稲葉剛さん(住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人)が開会挨拶を行い、日本住宅会議理事の中島明子氏より「東京に『若者住宅』の供給と若者への家賃補助を」をテーマにした講演がありました。
中島氏は「若者への投資は、未来社会の担い手として有用な人材への投資であり、社会を活性化するために、その活動の基盤となる住宅の確保を支援するのは当然のことで若者の権利である」と指摘し、デンマークの「若者住宅」の実情を解説するとともに、日本でも全国で約149の自治体で若者の居住支援を行っていることを紹介しました。日本では定住化促進を目的とした家賃補助が約28の自治体で実施されていますが、「基礎自治体の財政事情で廃止の動きがあり、東京都や国が動かないと制度が機能しなくなる。東京都等への働きかけは大きい」と強調しました。
参加者は7つのグループに分かれ座談会(ワークショップ)が行われました。座談会では、「家賃の切れ目が命の切れ目である」、「低収入ほど劣悪な住環境である」、「敷金・礼金・更新料をなくして店子から取らないでほしい」、「高齢期に民賃に住めるか心配である」、「高齢者、障害者、ワーキングプアの若者には行政が保証人を代行すべき」等々切実な声が上がっていました。
住まいの貧困ネットでは7月の都知事選に向けて家賃補助制度の実現のため4月に第2弾のワークショップを行い、連休前に政策提言を記者会見で発表する予定です。
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ワークショップで各グループが発表 |
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