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住まいは人権デーシンポ『居住支援の実践と課題』
住まい連・住まいの貧困ネット・住宅会議が共催
居住支援の実践には住宅の提供だけではなく人材の育成も必要!

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6.14住まいに人権デーのシンポジウム

 「ハビタット」(国連人間居住会議)で「居住の権利」宣言が採択された6月14日を「住まいは人権デー」として、今年は6月16日(土)午後1時半から上野区民館で、住宅セーフティネット連続講座第8回「居住支援の実践と課題」が開催され、60名が参加しました。
 住まいの貧困ネットの稲葉剛さんの司会で、居住支援に取り組む3名から報告がありました。
 1人目のNPOコレクティブハウジング社・狩野三枝さんは「居住支援の実例と支援を支える仕組み―新たな社会住宅の提案にふれて」では、複数の世帯が集合住宅に住み、共用スペースでみんなで食事等をしながら暮らす「コレクティブハウス」の運営活動をする中で、これからの「社会的住宅」には、住まいに困る人に単に住宅のみを提供するのではなく、そこでの暮らしで孤立しないように支援サービスやネットワークも共に提供する必要があり、まずはそのための仕組み作りとサポートを担う人材育成から始めなければならないと提案しました。
 2人目の豊島区居住支援協議会・露木尚文さんは「居住支援協議会の最近の活動と新たな空き家活用条例―居住支援に求められるもの」では、これまで「空家特措法」や「空家管理条例」等、空き家が周囲に迷惑を及ぼさないよう「管理」する法令はあったものの、豊島区では、適正に管理さえしていれば「空き家のまま」でもよいという段階から1歩踏み込んで、全国初の「空家活用条例」を制定し、使われていない空き家を居住支援に活用する取り組みを進めており、条例では、住宅をそのままシェアハウスとして利用できるように、申請のあった「住宅での住み方」を区が「家族的住まい方」と認定することで、他人同士が住むシェアハウスに本来必要な住居水準を緩和する制度を用意しています。
 空き家活用は待っていても進まず、空き家活用条例ができたとはいえ、民間住宅を活用した住宅セーフティネットを展開していくには、空き家活用を促進するための人材の確保に居住支援協議会が連携して取り組んでいくことが必要であると述べました。
 3人目のNPOハートウォーミングハウス・園原一代さん
 「高齢者と若者のホームシェアなどの実践経験―共助による居住支援を考える」では、子供が独立した後の高齢者が自宅の空き部屋を家賃の安い部屋を探す若者に賃貸する「ホームシェア」のあっせん活動が紹介されました。
 家主の面接・自宅の調査と入居者の面接をして、双方の希望・条件が合えば食事等は別々の現代版「借間契約」が成立するというもので、日本ではまだ馴染みがないものの、多様な住み方の1つとして注目されています。
 休憩後、会場全体で討論を行い、居住支援の実践には、住宅の提供・費用助成だけではなく居住支援サービスを担う人材の育成も必要であることが確認されました。

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