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日本住宅会議総会とシンポジウムを開催

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日本住宅会議のシンポジウム

 日本住宅会議の「2017年度総会とシンポジウム」が昨年の12月16日に東京大学工学部2号館で開催されました。
 総会では、塩崎賢明理事長より2017年度の活動報告、2018年度の活動方針等が提案されました。活動方針では、拡大と深化を続けるハウジングプアの実態を多角的にとらえ、事態を改善するための取り組みや東日本大震災や熊本地震の被災者・被災地に対しては被災者の生活再建・住宅再建のための復興法制度の整備の促進の取り組みが指摘されました。
 シンポジウムでは、野澤千絵・東洋大学工学部教授より「老いる家・崩れる街〜住宅過剰社会からの脱却に向けて」と題して記念講演がありました。野澤教授は世帯数を大幅に超えた住宅がすでにあり、空き家が右肩上がりに増えているにかかわらず、居住地を焼き畑的に広げながら、大量に住宅をつくり続ける社会を「住宅過剰社会」と呼び、このまま住宅過剰社会を続けると資産としての住宅有用性が根本から揺らぎかねず、空き家の増大は都市のスポンジ化による都市機能の低下をまねくと警鐘。脱却に向けて、開発規制と都市計画区域の見直し、空き家所有者に対しては利活用に向けた情報提供・働きかけ等が提言されました。
 3人の学者・弁護士からコメントがあり、空き家の背景として、地方では土地が売れない「負動産」になっており、明治以来の相続や登記制度によって土地などの不動産の所有権が放棄できないなどの問題点が指摘されました。

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