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全借連・東借連創立50年を祝して
12月2日・東京で記念講演会と祝賀会を盛大に開催

“住宅危機と住宅セーフティネット”

中島明子和洋女子大学名誉教授が講演

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創立50周年記念講演会(12月2日、主婦会館プラザエフ)

 全国借地借家人組合連合会(全借連)と東京借地借家人組合連合会(東借連)は12月2日、東京都内で創立50周年記念講演会を開催しました。
 全借連の田中祥晃会長が「50年の実績をしっかり受け継ぎ、強大な組織を築き上げる」と主催者挨拶しました(要旨別掲載)。
 和洋女子大学名誉教授・日本住宅会議理事・NPO法人すみださわやかネット理事長の中島明子氏が記念講演を行いました。
 記念講演の要旨は以下です。
 演題は「住宅危機と住宅セーフティネット〜ハウジングファーストと居住政策」です。
 最初に「豊かなはずの日本の居住危機」として(1)生存権・生活権の危機―格差の拡大における貧困拡大、生活保護基準・住宅給付の削減、公営住宅明渡し、隠れた“ホームレス”の増大、被災者の生活再建遅れ―について「居住権保障の欠落」を指摘、(2)超高齢社会と住宅政策・居住政策の課題を高齢者が自立して幸せに最後まで生きるために既存住宅の改善活用や維持管理することを強調しました。
 次に「住宅“セーフティネット”の登場」を(1)住生活基本法とセーフティネット法(2)居住支援協議会(3)東京都特別区の相談者事例(4)重層的セーフティネット(5)新法の可能性―などについて問題提起しました。
 最後に「超高齢化社会〈住宅〉政策から〈地域居住〉政策」の視点を解説し▽住まいの権利▽ハウジングファースト▽社会住宅(公共住宅)の開発▽住宅手当(家賃補助)―などの必要性を説明、デンマークの事例を紹介しました。


田中会長のあいさつ(全文)

全借連結成50周年集会あいさつ

全借連会長 田中祥晃

 全国から、各団体、そして個人でご参加のみなさんご多忙のところ、全借連結成50週年記念集会に、ご出席下さいましてありがとうございます。
 全借連は結成以来、「住まいは人権・住宅は福祉」を理念として「借地・借家人の生活と権利を守る」ことを目的として活動を続けて、今年で50周年を迎えることができました。
 この間、公営住宅の大量建設を要求し、地価の高騰を抑え、固定資産税・都市計画税の増税に反対し、地代や家賃の値上げや借地借家法改悪に反対して闘ってまいりました。
 全借連の結成は1967年(昭和42年)11月13日に結成され、東京・長野・神奈川・福岡・石川・京都・兵庫・愛知・千葉・埼玉などの代表が参加しました。
 当時の取り組まれた運動は 1、公共住宅の大量建設 2、住宅用地、固定資産税の非課税 3、地代家賃統制令廃止に反対 4、定期借家制度創設反対の要求をかかげ全国的な運動を展開し大きな役割を果たしてきました。
 70年代以降、バブル経済による土地の高騰によって悪質な「地上げ屋」が横行し、暴力的な追い出しに借地借家人組合は体を張って闘い、住み続ける権利を守る運動が全国的に展開されました。
 本年、10月25日より施行されました「住宅セーフティネット改正法」の予算措置は、入居負担の軽減措置のある住宅は年間5千戸程度で、わずか3億円の不十分な予算で、しかも「追い出し屋」と呼ばれる「家賃債務保証業者」に対しては、国から上限3万円の保証料が補助され、保証業者の違法な追い出しに対して規制が不十分なままスタートしています。これに対し、全借連は、保証業者に対する規制を強化し、住宅確保要配慮者(住宅困窮者)が安心して入居できるよう、法整備を求めなければなりません。
 全借連は市場まかせの住宅政策ではなく、すべての住宅困窮者の住まいの貧困状態を根絶させるために、公営住宅の建設の促進やヨーロッパで当たり前に行われている借家人に直接給付する家賃の補助制度・住宅手当などの政策を日本でも実施させる運動を強めていきたいと思っております。
 今、全借連の組織は最高時から大きく後退しております。
全借連は「組合員が主人公の民主的な組織を作り上げ、強大な全借連」を作り上げることを目標にして頑張っておりますが、今年は10年ぶりに増勢に転じることをご報告し、50年の歴史の実績をしっかり受け継ぎ、強大な全借連組織を築き上げることを決意して50周年記念集会のご挨拶とします。


祝賀会に各界から80名参加

諸団体と組合との交流深まる

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狩俣副会長が乾杯の音頭

 50周年祝賀会は国民の住まいを守る全国連絡会(住まい連)、全国公団住宅自治会協議会(公団自治協)、全国公社住宅自治会協議会(公社自治協)、全国生活と健康を守る会連合会(生健会)、日本国民救援会、日本共産党など全国団体や東京自治労連、都庁職住宅支部、都議会議員、神奈川公社自治協、東借連常任弁護団など都内近隣の団体から80名の参加で開催されました。
田中祥晃会長の開会あいさつの後、来賓を代表して三名が挨拶しました。
 住まい連の坂庭国晴代表幹事が「改正住宅セーフティネット法と全借連への期待」を述べ、公団自治協・林守一代表幹事が「家賃減免や公的住宅の必要性と借地借家法改悪反対・定期借家制度反対運動に共に取り組む」決意を話しました。日本共産党本村伸子衆議院議員は「改正住宅セーフティネット法の審議と附帯決議について」報告し政令市の名古屋や東海地方に借地借家人組合を広げる抱負を述べました。
 狩俣敏寛副会長の乾杯で参加者は、和やかに歓談しました。
 沙織とあおいの「三線の調べ」が演奏され、手踊りする人も出始め喝采のなかアンコールもありました。
 公社自治協、生健会、東借連常任弁護団などから挨拶がありました。
 記念講演会・祝賀会に参加した兵庫、大阪、京都、静岡、神奈川、埼玉、東京、長野、茨城の借地借家人組合が紹介され、抱負を語る組合役員もいました。
 諸団体、借地借家人組合の交流が深まりました。

 

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