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「住まいは人権」世界共通の認識
住まいは人権デーの集い開催
深刻な母子世帯の居住貧困
勉強する場所もない狭小な居住

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報告する中京大学の岡本祥浩教授
 「2017年住まいは人権デーの集い」が6月17日(土)午後一時半から、市ケ谷のNBC市谷田町ビルで、住宅会議関東・住まい連・住まいの貧困ネットの共催で40名が参加し開催されました。
 記念講演「ハビタットの変遷」で、住まいは人権デーの由来である「HABITAT」(ハビタット=国連人間居住会議)について、中京大学の岡本祥浩教授が講演しました。
 ハビタットとは、世界各国で都市への人口集中が進み、住宅の有る無しにかかわらず都市の住民全体の居住環境の悪化が社会問題となったことを踏まえ、地球温暖化のように人類全体が直面する居住問題の解決に向けて、各国の政府・自治体、研究者、市民団体、企業などが参加して20年に一度開催される国際会議です。
 1976年開催のハビタットT以来、2016年開催のハビタットVでは、167カ国・3万5千人が参加しました。
 国連会議であるため一般の人にはなじみがありませんが、「住まいは人権」は、住まい環境を守るために必要な世界共通の認識であることが報告されました。
 次に、住まいの現状について、研究報告が二つありました。
 立教大学研究員の葛西(くずにし)リサ氏から「母子世帯の居住貧困」についての報告です。
 母子世帯の貧困問題は社会に知られてきたが居住問題への対応は遅れており、DV・離婚等で転居が避けられないにもかかわらず保証人の問題等でなかなかアパートを貸してもらえない、仕事・育児をしながら生活できる範囲に公営住宅がないなどの実情が紹介されました。
 首都大学東京・研究員の小田川華子氏から「子ども・若者の貧困と居住政策」についての報告です。
 若者の貧困の特徴は、自立して社会人となる20歳台に非正規・低所得のため、実家から出られない、出ても雇用期間しか住めない社員寮等の不安定な居住環境にあること。子どもの貧困については、勉強する場所がない家庭が約15%もあり、狭小住宅問題が子どもの学習環境に悪影響していることが紹介されました。
 最後に、国立保健医療科学院の阪東美智子氏の司会で全体討論を行いました。
 数字では伝わりにくい住まいの貧困の実態を、当事者自身が声を上げ社会に訴えていく必要がある、などの意見が出されました。
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