日本住宅会議総会とシンポ(12月12日) |
日本住宅会議は12日、総会後シンポジュームを東京都内で開催しました。
「憲法・戦争、居住の権利」と題し基調講演を首都大学東京の木村草太准教授が行いました。木村氏は、「憲法と住宅」として「二つの安全保障」▽安全保障法制▽住宅の安全保障を解説しました。安全保障法制の部では、「国際法・憲法の原則」から「安全保障法制」の内容を解説しながら法的課題5点(事前承認・活動監視・事後的検証の仕組みは十分か?など)を指摘しました。集団的自衛権行使容認問題について論点を整理し、国会答弁による言質((1)存立危機事態条項(2)外国軍の武器等防護(3)後方支援)を論じ、附帯決議・閣議決定を紹介しました。
住宅の安全保障の部では、早川和男著「居住福祉」を参照しながら生活保護法の条文からその思想を解説しました。住宅におけるプライバシーやコミュニティにも理解を広げ「住宅政策」への提言をしました。
東京大学大学院人文社会系研究科の祐成保志准教授は「戦争と住宅」と題し、西山卯三「住宅問題」(1943年)や大政翼賛会文化部「新生活と住まい方」(1942年)などを参考に戦時下の国民居住を解説し、地代家賃統制令(1339年)厚生省社会局住宅課設置(同年)借家法改正(1941年)住宅営団研究部規格課「住宅設計基準案」(同年)にも触れ「住宅の国家的性格」「住宅政策の効用」など指摘しました。
和洋女子大学の中島明子教授が、講演内容について体験的に発言し、塩崎賢明理事長の司会で今回のテーマについて参加者と論議しました。
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