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原発災害の現状
あれから4年先が見えない南相馬市
福島・原町借組 小武海三郎

除染作業中、南相馬市(2月21日)
除染作業中、南相馬市(2月21日)

 東日本大震災、原発から四年、南相馬市原町区の現状をお伝えします。
 生活圏区域として除染が始まっています。住民説明会では市と除染作業請負業者は放射能除染判断値を毎時0・23マイクロシーベルトから、0・36に引き上げを発表。見直し発言や抗議で騒然としました。区長会で直接市長へ“三年以上も待って除染もやらない場所が出てくる”のは納得出来ないと主張。その後、0・31に緩和されて作業が進められています。
 復興集中期間による予算措置は終了します。
 そして暮らしはどうなるか、先行きについて見てみます。
 就労不能等に伴う損害賠償は本年二月末で打ち切りです。
 営業損害の賠償は来年二月八日を上限で打ち切られます。
 農水省は休業賠償の対象外になる方針を市に通知しています。つまり農家が今年稲作を自粛した場合、東電の休業賠償が受けられなくなったものです。
 原発の今後についてです。県民最大の関心事は東電福島原発全部を廃炉にすることです、知事も就任後、政府へ直接申入れを行っています。安倍首相は、国会答弁で「決めるのは事業者」と答えています。第一原発の廃炉が決まっても、第二原発は再稼働させるつもりでしょうか。絶対に許せません。
 廃炉作業の現状ですが、一月十九日汚染水保管タンクの天板から転落する死亡事故発生。最近の南岸低気圧による暴風で爆発事故のがれき保管テントの屋根の一部が破損、高線量の粉じん放出等の事故が続いています。
 三十km圏内で居住できるのか本当に心配するこの頃です。

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