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東日本大震災と居住貧困・日本の未来
日本住宅会議30周年記念総会とシンポジウム
賃貸住宅政策を運動の柱に 民間・公共含め抜本的に検討

 日本住宅会議2012年度記念総会とシンポジウム「東日本大震災と居住貧困・日本の未来」が、12月1日午後1時から早稲田大学7号館で開催されました。今年は、日本住宅会議の創立30周年に当たり、総会に全国借地借家人組合連合会・全国公営住宅協議会・国民の住まいを守る全国連絡会の3団体の祝辞がありました。
 全借連を代表して田中祥晃会長は「震災からの復興は人間が復興することであり、人間が復興するためには住宅がなければ復興にはならない。日本住宅会議の30年の経験を東日本大震災にも大いに活かしてほしい」と訴え、全借連が議論している「民間賃貸住宅憲章」の制定に向けて、住宅会議の協力を呼びかけました。
 総会では、日本住宅会議の塩崎賢明理事長(立命館大学教授)が2013年の方針を提案し、「震災からの復興に取り組むとともに、居住貧困を正していく取り組みとして民間・公共も含めた賃貸住宅政策の検討を来年度の運動の柱にしていく」と強調しました。
 記念講演は「東日本大震災から見える日本の未来」と題して五十嵐敬喜氏(法政大学教授・前内閣参与)が報告し、「復興予算の流用問題に見られるように、政治家も官僚も国会も予算をチェックできず、民主党政権は官僚政治を打破できなかった。予算の作り方から直していく必要がある」と民主党政権の内幕を暴露しました。
 シンポジウム「大震災と住まいの貧困」では、鈴木浩福島大学名誉教授より「原発災害と復興の課題」、稲葉剛もやい代表理事より「現代ハウジングプアの諸相」、塩崎賢明立命館大学教授より「東日本大震災復興の課題」がそれぞれ報告されました。
 鈴木氏からは、震災時だけではなく平時からの居住権保障の必要性が強調されました。また、稲葉氏からは居住貧困をなくしていく当面の課題として、「住宅手当制度恒久化、公的保証人制度の確立、空家の活用」の3点が強調されました。その後、4人の報告者に対する質疑応答が行われました。

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