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一日も早い規制法案の成立を
全国追い出し屋対策会議がシンポ

 2月19日に東京の文京区で『全国追出し屋対策会議』の設立2周年の集会が開かれました。

 当日は、北海道大学大学院法学研究科教授・日本居住福祉学会理事の吉田邦彦教授が「住宅政策の貧困と居住福祉学―ハウジングプア・貧困ビジネスの現実と同法学の問題意識及び諸問題」というテーマで基調報告を行いました。「昨今の経済事情の不況による居住不安が表面化した。これに民法学は対応できているのかと考えると心許ない。しかし、『反貧困ネット』や『全国追出し屋対策会議』の運動は貴重な存在である。日本では居住問題を市場原理にまかせてしまっている。このような住まいにおける間違ったマインドコントロールを打破していくことが必要である。そのためにも公的保証制度が大事になっている」と述べました。

 昨年参議院では通過し、今現在衆議院で継続審議しとなっている「追出し屋規制法案」について全国会議の代表幹事の増田弁護士が情勢報告を行いました。国会の混乱で審議が行われていない結果、いまだに保証会社による追出し行為などの被害が後を絶たない。衆議院で速やかに審議し、一刻も早い法案成立を求めるとともに居住の安定をつくるうえで、家賃補助制度の確立など根本的な住生活の転換を求めていくことを訴えました。同時に、この法案がもっている家賃滞納者のデーターベース化については信用保証会社や携帯電話のクレジットカード利用状況の悪用などによる問題を指摘し、禁止をするよう求めていくことを訴えました。

 その後、実際に被害のあった当事者から、問答無用で部屋のカギを交換され、室内の荷物を処分された生々しい実態が報告され、参加者からは、その時の心境などが質問されました。また、東京日野市の高幡台団地でUR都市機構が住民に対して、耐震不足を理由に明渡を強要している問題を居住者が報告し、段ボール一箱分の裁判文書を送られてきたなどと報告しました。

 諸団体からは全借連の佐藤副会長、住まいの貧困ネットの稲葉代表、住まい連の坂庭代表幹事が連帯の挨拶を行いました。

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