全国借地借家人組合連合会 国民の住む権利を守る強い組織
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新年のごあいさつ
全国借地借家人組合連合会会長 河岸 清吉

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年八月の総選挙では国民が、自民・公明政権への退場の審判をくだし、民主党を中心とする政権が誕生しました。
 臨時国会では、選挙中の公約として多くの国民が期待していた、後期高齢者医療制度の廃止は先延ばしされ、労働者の三分の一を占める非正規雇用労働者を生み出した労働者派遣法の自由化を正すには財界の抵抗にためらいも見られますが、政策的にも期待できるものや、今後、借地借家人の要求に理解を深めて頂き協力共同を進めて行きたいと思います。
 今、借地借家人組合にとっても、バブル崩壊後、特に一昨年九月十五日の「リーマン・ショック」でアメリカ発の世界的不況の大波に翻弄された日本経済の中で、大企業が派遣労働者や期間工等、非正規雇用労働者を大量に解雇して、食べるものも、住む家も同時に失う「失業者」が作り出されました。
 こうした事態を受けて、全借連では、二月二十四日第七回常任理事会で『派遣・期間雇用者の既存住宅における持続可能な居住の権利』の提言を発表し「現行法でも居住の権利が守られることを明らかにし、政府と労働者へ居住の権利を守るよう訴えました。
 そしていま、百年に一度の世界的不況の中で、全労働者の三人に一人、千七百万人を超す非正規雇用労働者が年金や健康保険にも加入できない状況で、まともな住宅にも住めない「ハウジングプア」が増加する中では、住宅セーフティーネットとして真に安心して住み続けられる公的賃貸住宅の増設は、待ったなしの課題です。
 借地借家人の組合としては、公的賃貸住宅の建設はもとより、民間住宅の借り上げや、家賃補助制度等、多様で柔軟な政策を組み合わせて緊急に公的住宅の増設を求めます。
 居住の安定を確保する上からも、UR賃貸住宅や公営住宅等における定期借家契約の導入は止めるよう強く要求するものです。

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