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なくそうハウジングプア!
追い出し屋規制で国会集会

“四〜五時間にわたりチャイムを鳴らされドアをたたかれた”

 全国追い出し屋対策会議による「なくそうハウジングプア!追い出し屋撲滅のための法規制を求める院内集会」が5月28日午後4時から衆議院第二議員会館で開催されました。
 最初に被害者からの告発がありました。「家賃を払えないやつは人間じゃねえ、サラ金から借りて払え」と保証会社の社員から恫喝された母子家庭の女性は、あまりの暴言に電話を拒否すると、自宅まで訪問され4時間から5時間にわたってチャイムやドアをたたかれ、娘さんが一人で自宅にいる時には「ママ助けてと電話で訴えられてもどうすることもできなかった」、「今すぐ出て行けという言葉は一生忘れない。これ以上私と同じような苦しみを受ける人が出ないよう追い出し屋を規制する法律の成立をこころから願っている」と訴えました。
 また、大阪の被害事例について、被害者の男性に代わり堀泰夫司法書士より代読しました。派遣会社を解雇され家賃を滞納した男性が今年の3月に管理会社によって鍵を交換され部屋から閉め出され、鍵を開けてほしいと頼んでも「お前のようなやつは野垂れ死にしろ。その方がこちらも部屋をかたづけやすい」と人間性を否定される暴言をあびせられ、行くところもなく夜中に駅のトイレで時間を過ごしたが、司法書士に助けてもらうのが1日遅れたら自殺を選んでいたとの悲惨な報告がありました。二人とも追い出し屋対策会議の弁護士や司法書士の支援を受けて違法行為を裁判等通じて追及しています。
 次に、与野党の国会議員があいさつしました。日本共産党の穀田恵二衆院議員は「追い出し屋は法律の隙間を狙ってやっている。国交省はきちんと規制すると同時に背景にある公による住宅政策の放棄の問題をはっきりさせる必要がある」と訴えました。民主党の藤末健三参院議員は「ゼロゼロ物件の問題は国会でも取り上げたが、もっと大きな社会保障のセーフティネットを提示できるよう国会で頑張っていきたい」と決意を表明しました。
 続いて、各地の被害救済の取組が報告され、大阪簡裁が5月22日に建物賃貸管理業者による家賃滞納の督促を理由とした鍵交換の不法行為に対し65万円の賠償命令を命じた判決について担当した淵田和子司法書士が報告しました。判決で「被告のこのような法律無視の鍵交換や住居侵入行為は、国民の平穏や居住権を侵害する違法な行為として厳しく非難されなければならない」と断罪されたことを指摘し、今回の判決が追い出し屋の法規制の動きにつながることを期待したいと強調しました。
 最後に、代表幹事の増田尚弁護士が規制法の制定を求める運動について報告し、閉会しました。

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