全国借地借家人組合連合会 国民の住む権利を守る強い組織
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住宅セーフティーネットは国の責任で 公的賃貸住宅の充実を

全国借地借家人組合連合会会長 河岸 清吉
 新年あけましておめでとうございます。
 昨年の暮れは、米国発の金融恐慌が押し寄せ、正規・非正規を問わず労働者の解雇と中小企業の倒産が相次ぎ、自公政治に対する怒りが国民の中に渦巻きました。
 特に悲惨なのは、派遣や期間工で解雇され住まいを失い寒空に放り出された人達です。
 こうした労働者の犠牲の上に、莫大な利益を貯め込んでいる大企業と国の責任は重大で雇用保険の「積立て金」を活用し、「生活支援制度や住宅確保制度をつくれ」、雇用保険未加入であった離職者には「遡及加入」の手続きを企業に強く指導するよう求める声も上がりました。
 貧困の広がる中で安心して住み続けられる公共賃貸住宅の増設の要求に対して、政府は公的賃貸住宅の建設を放棄し、市場原理に委ねて規制開放を促進し、民間活力を活用した住宅政策を拡大しました。
 特に、公営住宅法は、「建てない」「入れない」「追い出す」制度に抜本的改悪を強行しました。また、UR(公団)住宅は、八万戸を売却し、耐震強度不足を口実にして除却計画を発表し、公社住宅は閉鎖あるいは民営化が検討され、雇用促進住宅も「規制改革・民間開放推進会議」の答申を受けて廃止または民間払下げを実施、公的賃貸住宅に対する責任の放棄は眼に余るものがあります。
 国の貧困な住宅政策はもとより、将来不安を増大させている年金や医療・介護など社会保障制度改悪の大本にある「大企業の儲け優先」と「アメリカ優先」の政治から「国民が主人公を優先」する政治に変えなければと気付いた人々が多数を占めつつあることに確信を持ち、多くの心ある団体や人々と連帯し、協力共同の運動の輪を広げ、一致した要求で運動を前進させる年にしたいものです。
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