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機構賃貸住宅への定期借家契約の幅広い導入に抗議します

独立行政法人都市再生機構
理事長 小川 忠男 殿

2009年4月3日
東京都新宿区1−5−5御苑フラトー401
全国借地借家人組合連合会
会長 河岸 清吉

 4月3日、独立法人都市再生機構は「UR賃貸住宅における定期借家契約の幅広い導入について」を発表し、団地再生事業を予定している全国の団地から32団地を選定し、今年5月から定期借家契約による空家募集を開始し、今後順次拡大するとしています。
 全国借地借家人組合連合会(全借連)では、2000年の導入時より定期借家制度については、賃借人の居住の安定を脅かすものであるとして一貫して反対してきました。定期借家制度が導入されて9年が経過しますが、民間賃貸住宅では5%程度で普及率が頭打ち状態にあり、定期借家制度は日本の賃貸住宅になじまない制度であることは明らかです。機構賃貸住宅も居住の安定を確保する住宅のセーフティネットの一つとして位置づけられているように、公営住宅同様に定期借家制度は機構賃貸住宅にはなじまない制度であり、一般空家募集に拡大することは断じて許されません。また、多くの団地居住者が居住し、5年間に限定して居住させることになれば、地域コミニティを破壊し共同生活を営むことを困難にさせることになります。
 今日、経済事情の悪化に伴って住まいと雇用を同時に失うなどハウジングプアといわれる人達が増大する中で、今こそ安くて住みよい公共賃貸住宅の大量供給の促進が求められています。都市再生機構は、定期借家制度の導入の拡大をやめて、居住の安定を確保し、今後も住宅セーフティネットとしての役割を果たすことを強く求めます。

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