(請願の趣旨)
国民の貧富と社会的格差の拡大が大きな社会問題になっています。働いても生活できる賃金が得られないワーキングプアーと呼ばれる人達が急速に増えています。アパートの家賃の支払いが困難となり、ホームレスに転落したり、借家を借りることも困難で友人の家を転々とする若者も出てきています。
国民が健康で文化的な生活を営むために欠かせない住居の安定が、今大きな危機を迎えようとしています。日本経団連は、6月20日に「2006年度規制改革要望」に発表し、「土地・住宅・都市再生」の分野で、「借地借家法の正当事由の見直し」と「定期借家制度の見直し」を政府に要求しました。日本経団連は、「借家における正当事由制度は、借家が十分に存在する現在においては既に社会的使命を終えている」等の理由を上げて、「正当事由制度を廃止すべきである」と主張しています。また、期限が満了すれば借家人が無条件で立退きをさせられる「定期借家制度」については、「既存の借家契約を定期借家に切り替えることができないことが定期借家制度普及のネックになっている」として、現在法律で禁止している居住用普通借家の定期借家契約への切替えを解禁し、現在居住している借家人の追い出しを狙っています。借家人の基本的人権である「居住の権利」を奪い、営業や生活の安定を脅かす借地借家法の改憲には絶対に反対です。
以上の趣旨により、次の事項を請願致します。
(請願事項)
- 借地借蓼法の正当事由制度の見直しをやめてください。
- 定期借家制度の見直しをやめて、同制度は廃止してください。