住宅政策の転換めざして国会集会
住まい連・住宅会議・住まいの貧困ネット共催
住宅を裏から表のテーマに
「住宅政策の転換を求める提言」を発表
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住宅政策の転換を求める国会集会(4月16日、衆議院第2議員会館内) |
日本住宅会議、国民の住まいを守る全国連絡会(住まい連)、住まいの貧困に取り組むネットワークの3団体による「住宅政策の転換をめざす国会集会」が4月16日午後1時30分から衆議院第2議員会館第1会議室で開催され、会場の定員を超える140名が参加した。
集会には、日本共産党の小池あきら参議院議員、公明党の竹内譲衆議院議員、松浦大悟参議院議員と議員秘書他が参加した。
主催者を代表して住まい連代表幹事の坂庭国晴氏が開会あいさつを行ない、講演「公設派遣村の教訓と住宅政策、住宅運動に望むもの」と題して反貧困ネットワーク事務局長、NPOもやい事務局長の湯浅誠氏が報告した。
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講演する湯浅誠氏(中央) |
湯浅氏は、昨年10月から半年間、内閣府の参与として年末・年始の「公設派遣村」や食と住居を失った人達への「ワンストップサービス」等の活動を行なってきた経験を語り、役所の縦割り行政や自治体間の福祉サービスの押し付け合いの問題点を指摘した。とくに、「労働問題の裏側には住宅問題があるのだが、住宅問題は裏テーマになっていて社会問題として認識されていない。住宅問題を表のテーマにしていかないといけない。欧州で一般化している家賃補助制度などを日本でも普遍的な制度にしていく必要がある」と強調した。
日本型社会住宅の整備確立
続いて、神戸大学教授で日本住宅会議の理事長の塩崎賢明氏より「当面する住宅困窮を打開し、住宅政策の転換を求める提言」が発表された。第4章の「すべての人々の居住を保障する住宅政策への転換」として、(1)国に住宅対策総合本部を設置し、居住保障の住宅政策を実施する。(2)家賃補助制度の導入を中心とした民間賃貸住宅施策を実行する。(3)セーフティネットとしての公営住宅の機能を拡大・充実させる。(4)「日本型社会住宅」の整備を確立し、機能させる。以上4点が指摘され、上記の提言をさらに論議を深め成案にするよう訴えた。
住宅関係団体からの報告では、全借連の佐藤副会長(東借連会長)より家賃が僅か半月支払が遅れただけで家賃保証会社によるサラ金同様の家賃の取立ての実態を報告し、保証会社の拡大や家賃滞納のブラックリストづくりの問題点が発言された。 |