なくそうハウジングプア!
住まいの貧困に取組むネットワーク結成
住宅セーフティネットの実現求め運動
4月19日に追い出し屋被害で電話相談
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新宿区大久保通りを デモ行進する集会参加者 |
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200名が参加したネットワーク設立集会 |
「なくそうハウジングプア!安心できる住まいを!」と題して住まいの貧困に取り組むネットワークの設立集会が、3月14日午後2時から新宿区の大久保地域センターにおいて開催され、200名の市民が参加した。
同ネットワークは、昨年10月の反貧困ネットワークの世直しイッキ大集会の中で住まいの分科会が開催され、集会の取り組みの中でネットワーク組織の設立を準備してきた。東借連と全借連では、準備段階から参加した。
住まい現場から悲痛な叫び
集会では、第1部「住まいの貧困の現場から」では、スマイルサービスから鍵を交換され、荷物を全て撤去された借家人、派遣切りでアパートの家賃の支払いが困難になり家族が離れ離れに友人宅などに身を寄せている外国人労働者、日産ディーゼルで働き昨年12月に派遣会社から契約打ち切りを通告されたが労組を結成し解雇と寮からの退去に反対して闘う労組役員、ホームレスで野宿生活しているときにNPO団体の寮に住み込まされ15万円の生活保護費から8万7000円の寮費を天引きされ、寮生活でいじめを受けた三十代の男性などから切実で深刻な内容の発言が次々にされた。
第2部では、「住まいの貧困にどう立ち向かうか」と題してパネルディスカッションが行なわれた。
パネラーのNPO法人自立サポートセンターもやいの稲葉剛代表理事は「東京都は石原都政になって10年間都営住宅を一戸も増やしていない。若年ワーキングプアは申込む機会すら奪われている。住宅政策の規制緩和で民間では家賃保証会社など追い出し屋が野放しにされ、ハウジングプアを増大させた。保証金など大家がかかえるべきリスクを入居者が支払うのはおかしい。借家の公的な保証システムを確立させるべきである」と指摘した。
家賃保証会社に法的規制を
次に、全国追い出し屋対策会議の司法書士の徳武聡子さんは、家賃保証会社など追い出し屋の手口と法的な問題点、対策会議の刑事告訴や民事責任の追及などの対応について報告した。「サラ金業者の規制が厳しくなった2年前から子会社を作り家賃保証会社に参入し、強引な家賃の取立てと不法行為を行なっている」とを指摘し、早期の法的規制の必要性を強調した。また、大阪市立大学の小玉徹教授より欧米と日本の居住政策について、資料使って詳しく説明がされた。
最後にネットワークの世話人の藤本龍介さんより「住まいの貧困に取り組むネットワーク設立宣言」が読み上げられ全員で確認した。
集会後、デモ行進に移り、「公共住宅をつくれ」、「保証人制度をなくせ」、「定期借家制度を廃止しろ」、「家賃を下げろ」等々のシュプレヒコールが新宿の街に響き渡った。 |